【千葉県松戸市】「生きづらさを感じたら本屋へ」松戸の新しい個人書店を訪問

Yahoo!ニュース エキスパート 地域クリエイター(松戸市)担当として投稿した記事を、リライトして公開しています。

松戸・常盤平にオープンした『本屋 BREAD&ROSES』は、「生きづらさを感じたら本屋へ」をコンセプトにした個人書店

店主セレクトの新刊・古本が揃い、DIYの温かい店内やカフェスペースも魅力。地域と共に育つ、誰もがほっとできる本屋です。

常盤平さくら通り沿いの木漏れ日差し込む店内と、柔らかな笑顔のご主人。本が好きな人も普段はあまり読書をしない人も、誰でも包み込んでくれるような空間がありました。

「生きづらさを感じたら本屋へ」をコンセプトとするまちの本屋さん。

『本屋 BREAD&ROSES』は、店主さんが選んだ本を取り扱う小規模な個人経営の書店。新刊や話題の本を中心にバランスよくジャンルを取り扱う大型書店とは異なり、本のラインナップやお店の雰囲気に個性がよく出ます。

店名の「BREAD」(パン)は最低限の生活、「ROSES」(バラ)は豊かに生きるための誇りや尊厳を表し、「人が生きていくうえで必要な本を扱う」という意味が込められているそうです。

「生きづらさを感じている人に寄り添い、次の一歩を後押しできるような本屋をめざしている」という『本屋 BREAD&ROSES』にはどのような本が並んでいるのでしょうか。

個人書店だからこその良さ

店内は本棚やテーブルといった木の温かみが感じられ、大きな窓から柔らかな日差しが差し込みます。

小さな書店というと、人とすれ違うのが窮屈なほど通路が狭く、所せましと書籍が並んでいるイメージが強かったのですが、『本屋 BREAD&ROSES』はコンパクトなスペースながらゆったりと本棚が配置され、余裕を持って本を選ぶことができました。

新書も古本も置いてあり、古本には黄色いシールで目印があります。

大きな本屋さんもいいですが、「その店らしさ」がある個人書店の本棚を眺めるのは心地よいものです。

大型書店はジャンル分けがきちんとされており、新刊が定期的に入れ替わり、受賞作品やランキング形式と、多くの人が手に取る本が一目でぱっとわかります。話題の本や好きな作家さんの本を手に取りがちで、真新しさや本を選ぶワクワク感が薄くなっていたことに気付きました。

個人書店は店主さんのセンスやこだわりも見えて、こんな本もあるんだ!と、タイトルや表紙を眺めて回るだけでも新鮮な気持ちになります。

レジの横にはコーナーがあり、「私たちはなぜ本を読むのか」をテーマにした本がセレクトされていました。

「読む」ことについて書かれた本が並んでいて、あまり本を読む習慣がない人でも、読書への抵抗感が少し和らぐようにとの店主さんの思いがあります。

地域と共に育つ本屋

本棚や机などは店主であるご主人がほとんどDIYされたそうです。選書だけでなくお店作りにもこだわりが溢れます。

オープン前には本棚づくりワークショップを行い、近隣の子供たちも参加。オープン前から地域に馴染んでいる様子が伝わってきました。ご主人は松戸に住んで30年以上。「通りも綺麗だし、いいところですよ」と温かい表情で話します。

「置いてある本から共感とか何かを感じてもらえれば」「地域の方に支えていただいて、だんだん遠くからも足を運んでもらえるお店にしたい」とお店の在り方についてもお話を伺えました。

店内にはセルフサービスのカフェスペースも併設されており、コーヒーとともにおやつの「やつやつ」の焼き菓子を購入できます。窓際のカウンター席からは、春にはちょうど通りの桜が眺められます。

基本情報 本屋 BREAD&ROSES

住所:千葉県松戸市常盤平4-8-15 ウエキビル1F
最寄り駅:新京成線の常盤平駅もしくは五香駅から、いずれも徒歩約10分
駐車場:なし(駅周辺に有料駐車場あり)
営業時間:12:00~20:00
定休日:月曜日

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